切除できない肝転移などがある場合には、抗がん剤やソマトスタチンアナログが使用されます。これらの薬を使用することにより、症状の緩和と腫瘍増殖抑制によるQOL(生活の質)の改善と生命予後の改善が期待されます。
ソマトスタチンアナログ
この薬は、膵臓や消化管にできた腫瘍から過剰に分泌されているホルモンの分泌を抑えることにより、下痢や顔面紅潮(顔がほてって赤くなる)など、症候性NETの患者さんの症状をやわらげます。 主な副作用には、脂肪便(便は軟らかく量が多くなり色が薄くなる)や無症候性の胆石であり、重篤なものはほとんどありません。
インターフェロン-αやその他の対症療法薬
症状にあわせて、インターフェロン-α(国内では保険適応外)やプロトンポンプ阻害薬(潰瘍治療)などの対症療法薬が使用されることがあります。
抗がん剤
抗がん剤は外科的に腫瘍を切除できない場合、腫瘍細胞を死滅させる目的で使用されます。国際的にはストレプトゾトシン、フルオロウラシル、ダカルバジン、アドリアマイシンが推奨されていますが、わが国では適応が認められていないものが多い状況です。また、これらの薬が著効する例もありますが、抗がん剤の有効率はあまり高くないのが現状です。
ご監修:東京大学大学院医学系研究科腎臓・内分泌内科学 高野幸路 先生


